高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅の費用相場と料金の内訳
サービス付き高齢者向け住宅は賃貸住宅であるため、費用は家賃・管理費・サービス費(安否確認・生活相談)に加え、食事を利用する場合は食費を月々支払う体系が基本です。介護サービスを利用した場合は、その利用分に応じた介護保険の自己負担額(原則1〜3割)が別途発生します。介護型では特定施設入居者生活介護の利用料が加わる場合があります。
毎月かかる費用の内訳
サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者向けの賃貸住宅、または登録を受けた有料老人ホームです(契約の多くは賃貸借契約です)。毎月の費用は、住まいの費用(家賃・共益費)と、安否確認・生活相談のサービスの費用が基本で、食事を頼めば食費がかかります。介護が必要になったときの費用は、住宅が「一般型」か「介護型」かで仕組みが違います(下の節)。
入居のときには、敷金がかかる住宅があり、住宅によっては家賃などの前払金を払う形もあります。
| 費用 | 何の費用か |
|---|---|
| 家賃 | 住戸の賃料 |
| 共益費 | 共用部分の維持・管理の費用 |
| 生活相談・安否確認のサービス費 | 登録の条件として、すべての住宅が提供するサービスの費用 |
| 食費 | 食事の提供を受ける場合 |
| 水道光熱費 | 住戸で使った分(払い方は住宅による) |
| 介護サービスの自己負担 | 介護が必要になった場合(下の節) |
介護が必要になったときの費用:一般型と介護型で違う
サービス付き高齢者向け住宅には、介護保険の「特定施設入居者生活介護」の指定(定員29人以下の介護専用型の住宅では「地域密着型特定施設入居者生活介護」の指定)を受けている住宅と、受けていない住宅があります。この記事では、前者を「介護型」、後者を「一般型」と呼びます(法令の用語ではありません)。
一般型の場合——外部の介護サービスを、使った分だけ
一般型では、訪問介護・通所介護などの外部の介護サービスを、自分で契約して使います。費用は使った分だけで、介護保険から出る額には要介護度ごとの上限(区分支給限度基準額)があります。上限を超えて使った分は、全額自己負担です。
| 要介護度 | 上限 | 1単位10円で計算した額 |
|---|---|---|
| 要支援1 | 5,032単位 | 50,320円 |
| 要支援2 | 10,531単位 | 105,310円 |
| 要介護1 | 16,765単位 | 167,650円 |
| 要介護2 | 19,705単位 | 197,050円 |
| 要介護3 | 27,048単位 | 270,480円 |
| 要介護4 | 30,938単位 | 309,380円 |
| 要介護5 | 36,217単位 | 362,170円 |
出典:居宅介護サービス費等区分支給限度基準額及び介護予防サービス費等区分支給限度基準額(平成12年厚生省告示第33号)(現行(2026-09-18に確認))
自己負担は、上限の範囲内で使った分の1割(一定以上の所得がある方は2割または3割)です。1単位の円の額は、地域とサービスの種類によって違います。右の列は、1単位の額がいちばん低い地域(「その他の地域」)の額で計算した目安で、地域区分によってはこれより高くなります。
介護型の場合——要介護度ごとの1日の定額(外部サービス利用型を除く)
介護型では、住宅(の指定を受けた事業所)が介護を提供し、費用は要介護度ごとに1日あたりの額が決まっています。
| 要介護度 | 単位 |
|---|---|
| 要介護1 | 542単位 |
| 要介護2 | 609単位 |
| 要介護3 | 679単位 |
| 要介護4 | 744単位 |
| 要介護5 | 813単位 |
出典:厚生労働省「介護報酬の算定構造」(令和8年6月改定箇所)(令和8年6月改定)
この表は基本の額で、施設の体制などに応じた加算がつきます。介護を必要とする方などに入居者を限る住宅(介護専用型)のうち、定員29人以下のもの(地域密着型)は、額が少し違います。また、介護は外部の事業者が行い、住宅は計画づくりなどを担う「外部サービス利用型」という形もあります。
費用の内訳
サービス付き高齢者向け住宅の費用は、次の項目で構成されます。 項目の有無や金額は施設ごとに異なります。
- 家賃(敷金を求められる場合がある)
- 管理費(共用部分の維持管理費用など)
- サービス費(安否確認・生活相談サービスの提供にかかる費用)
- 食費(食事サービスを利用する場合の実費)
- 介護保険サービスの自己負担分(原則1〜3割、利用した分に応じて発生)
費用を抑えるには
介護保険サービスの自己負担額が高額になった場合は「高額介護サービス費」により、一定の上限を超えた分が払い戻される制度があります。所得や資産の状況によって適用される軽減制度は異なるため、詳細は市区町村の窓口や住宅の相談員に確認することをおすすめします。
1か月の介護サービスの自己負担が上限を超えたときは、高額介護サービス費で超えた分が支給されます(家賃・食費などは対象外)。
| 区分 | 上限(月額) |
|---|---|
| 生活保護を受けている方 | 個人 15,000円 |
| 世帯全員が市町村民税非課税で、公的年金等収入金額+その他の合計所得金額が82.65万円以下の方、または老齢福祉年金を受けている方 | 世帯 24,600円(個人 15,000円) |
| 世帯全員が市町村民税非課税の方 | 世帯 24,600円 |
| 市町村民税課税世帯で、65歳以上の方の課税所得が380万円未満 | 世帯 44,400円 |
| 同じく、65歳以上の方の課税所得が380万円以上690万円未満 | 世帯 93,000円 |
| 同じく、65歳以上の方の課税所得が690万円以上 | 世帯 140,100円 |
出典:介護保険最新情報 Vol.1532(令和8年7月31日)(令和8年8月から)
生活保護との境界にある2つの区分(減額によって生活保護の対象にならない場合)は、この表から省いています。
居住費・食費を軽くする「負担限度額認定(補足給付)」は、サービス付き高齢者向け住宅には使えません。対象は特別養護老人ホームなどの介護保険施設とショートステイです。